運転下手のための、アメリカ長距離ドライブガイド

アメリカ事情

以前にこのブログで触れたかもしれないが、私は運転が苦手である。
日本の教習所で、マニュアル免許取得に挫折し、途中からオートマ限定に切り替えた、と言えば私の運転の技量がいかほどかは、察してもらえると思う。

ロサンジェルスやニュージャージーの高速を運転しなければならなかった時は、恐怖で涙した。

日本の立体駐車場で、溝にタイヤをうまく乗せられず(しかも車は軽で)、警備員さんに運転をかわってもらったりだとか。

アメリカに来てからは、縦列駐車どころか、バックでも駐車できなくなったりだとか。

私の運転下手に関するエピソードは、まさしく枚挙にいとまがない、といった具合だ。

しかし、ここまで運転は下手で苦手だが、私は決して運転が嫌いというわけではない。

その証拠として、これまで私は、アメリカで4回に渡って、かなりの長距離ドライブをしている。

1回目は、カリフォルニアからフロリダ。
2回目は、フロリダからシアトル、そしてそこからまたカリフォルニア。
3回目は、ニュージャージーからモンタナ。
4回目は、モンタナからニューオーリンズ。

運がよかったのかもしれないが、ここまで運転が下手でも、事故やトラブルにあうこともなく、4回の長距離ドライブを完走することができた。

というわけで、運転下手目線の、アメリカでの長距離ドライブのポイントをまとめてみたいと思う。

*食べ物のチョイスは限られる

皆さんの食べ物の好み、許容度はどんなものでしょうか?

もし、一日たりとも和食をかかせない…海外旅行にご飯のパックや、お茶漬け、梅干しなんかを持参するようなタイプだったとしたら、アメリカの長距離ドライブにおいても、そうすることをおすすめする。

長距離ドライブとは、名もなき小さな田舎の町を通り過ぎていくことであり、そういう町では、当たり前のようにどこでもある中華料理のレストランですらないこともありうるのだ。

下手すると、数日、お米にありつけず、口にするものはハンバーガーか、サンドイッチという事態にもなりかねないのである。

私は比較的、アメリカ料理に耐性がある方だと自覚していたのだが、お米無しが3日続くと限界がくる、ということを長距離ドライブ中に知ることができた。

アトランタ郊外の小さな中華レストランで、数日ぶりにご飯にありつけた時は、五臓六腑にしみたのをおぼえている。

 

*GPSを過信するな

カーナビしか選択肢がなかった10年ほどまえに比べて、今やスマホでGoogle マップなども使えるようになり、GPSの進化は目ざましいものがある。

もし、あなたが日本でいえば、東名や名阪神といったような幹線の高速道路に沿った長距離ドライブをするなら、もちろんGPSを信じてもよい。

ただ、そんな幹線道路を外れたり、または道路工事なんかがあって、GPSがマイナーな道路への迂回を提案してきて、それにのったときなんかは、注意が必要である。

ここで、今年の夏に私に起こった出来事をシェアさせてもらいたい。

Google マップで経路を調べたところ、日本でいえば県道をとるルートの方が、幹線の高速道路のルートよりも、距離も短ければ、時間も早く着くと表示されていた。

そうとなれば、考えることもなく、県道を通るルートを選択した。

しかーし。

そのルートの途中で、道路工事で道が封鎖されてしまっていた。

では、迂回ルートはどうしようか、とスマホとカーナビを起動してみたものの、田舎すぎて、なんと両方とも圏外!

この時は、ラッキーなことに何とか迂回路を自力でみつけることができたものの、見渡す限りの原野でお店も民家すら全く視界にないところだったから、迷ってしまったらどうしたのだろうか、と考えただけでもぞっとする。

 

*田舎では、幹線道路に固執しろ

前の「GPSを過信するな」からの続きなのだが、田舎を運転する際は、GPSがマイナーな道路を提案しようが、幹線道路のルートを取ることを強くおすすめする。

まず、田舎の県道レベルだと、ガソリンスタンドがめったにない。

あったとしても、閉店していたりして、車にガソリンを積んでいない限り、困った自体になりかねないのだ。

車ももちろんのこと、トイレにも行けなければ、食料の補給もできず、人間の方も困ってしまうのである。

また、思いもかけないパンクや車のトラブルなどにあってしまった際、こういった田舎の県道レベルだと、たとえAAAに加入していたとしても、果てしなく待たなければいけない可能性がある。

どれだけ待っても、自分以外に他の車が通ることもなく、緊急事態では、大変追いつめられてしまうことになってしまう。

そして、夜に運転する場合、道路のライトが全くといっていいほど設置されていない。

なので、そんな時に車のライトが故障なんかしてしまったら、全く洒落にならないのである。

…と、こんな感じで注意すべき点をまとめてみたが、基本的にはここまで運転が下手な私でも無事、4回も完走できたのだから、アメリカの長距離ドライブのハードルはかなり低いといってもいいと思う。

ハードルは低いが、素晴らしい景色、日本では決してみることができないどこまでも続く地平線などを体感できるし、チャンスがあったら、是非、チャレンジしてみることを、心よりおすすめしたい。

 

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