カナダの看護免許を取得し、
バンクーバーの病院の内定もゲットできた。
当時働いていたモンタナの病院との契約は1月の始めまで。
終了次第、すぐにバンクーバーへ向かうことは物理的に可能だったが、
いくら陸続きとはいえ、そもそもアメリカとカナダは別の国なわけである。
そういうわけで、そこで働くとなると当然ワークビザの取得が必要なわけで、
その手続きに要する時間が、なかなかよめないのが問題だった。
あるケースは即日取得できたというし、別のケースだと数か月かかったともいう。
数か月かかってしまったケースに当たってしまった場合、
その間に無収入になってしまうというのが、大きな懸念事項だった。
それと、ちょうど確定申告の時期だったので、
カナダへ行く前に、アメリカで済ませておきたいな、というのもあった。
通常、トラベルナースは3か月契約なのだが、
それよりも短期の案件も、件数は少ないが存在する。
内定をくれたカナダの病院も、
ビザが下りるのを待ちつつ、2か月アメリカで働くことを了承してくれたので、
1か月から2か月の期間の案件を探すことにした。
バンクーバーまでの移動を考えて、できれば西海岸の案件を…
と探していたら、ちょうどロサンゼルスの病院で2か月の仕事があり、
応募して、無事に採用されることになった。
というわけで、年始の吹雪の中、
モンタナからLAへ向かった。
LAに着いてみると、それは何から何までモンタナとは別世界だった。
太平洋と、カリフォルニアの青い空。
そして今回気付いたのは、LAは意外にも山が多くて、
しかも今年は雨が多かったので、緑豊かだったということだった。
20年近く前、NYに来る前にLA近郊にしばらく住んだことはあるし、
昔からハワイと並んで、LAは日本人にとって定番の住みたい町だったので、
今さら、という感じだったが、今回、初めてLAの魅力を見せつけられたという感じだった。
もちろん周知であるLAの欠点…
治安の悪さ、物価の高さ、交通渋滞などは、その通りではある。
しかし、それらを補ってあまりある、比類ない良い気候、都会と自然の魅力が共存している、極限に日本の物資、サービスが手に入る、などといった点が、
日本人にとってこれ以上住みやすい町は、アメリカでは他にないんじゃないか、とも思わされた。
もちろん、2か月後カナダへ行く身ではあったけれど、
「このままここに住むのもありかも」、という気になってしまったほどだった。
2か月間、日本食スーパーのはしご、海沿いのドライブ、日本人との日本語での会話などをLAで思い切り満喫した。
そして、カナダへ向かう時が来た。
ロサンゼルス 2024年1月 〰 3月

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