長く「持たざる」おひとり様をしていると、
持てる立場の人たちからの何気ない一言に、ネガティブに反応してしまうことがある。
今回は、そういった、飢えたパリの民衆たちは、きっとこんな気持ちだったんだろうな、
と共感してしまったような、発言についてシェアさせていただきたい。
ちなみに、この「パンがなければ…」の発言は、
マリー・アントワネットではなく、もっと前の世代の人の発言らしいとのこと。
病院に行けばいいじゃない
これはアメリカの特有の話になってしまうが、貧乏で、非正規雇用で、旦那のいない私は健康保険を持っていない。そのため、医者にかかるには、全て自己負担になってしまうため、
本当に、本当に、やんごとなき事態に限られるのである。
もともと丈夫でなく、根性がない私は、体調が悪いとすぐに、顔に出てしまうし、それを取り繕って、隠す元気もない。
そうすると周囲の人が心配して、どうしたのか、と声をかけてくれ、症状を正直に話してしまうと、
「それだったら、絶対病院に行って、お医者さんに診てもらった方がいい」
と言われる羽目になってしまうのだ。
こう言うのは、まず間違いなく、私と違う立場の、健康保険を持っている人たちなのである。
健康保険を持ってない人たちからは、心配はされるものの、
「病院に行けば」のフレーズは決して出てこない。
心配して言ってくれているのだから、本当に気持ちがありがたいのだけど、
そんなこと言われてもな…というのが、私の偽らない気持ちである。
単に健康保険を持っていること自体がうらやましいのに、
その背景として、リッチで、旦那もちというのも絡んでくることが、さらにやりきれなさを倍増させるのだ。
早起きするのが辛い
看護学校に行っていた時、実習の日は普段よりも、早い時間に、実習先の病院に集合することが多かった。私の学校は、遠距離で通学している生徒も多く、電車で片道2,3時間かかるといったクラスメートもいた。
そんなクラスメートの目の前で、一番、実習先の病院に近い、
マンハッタンに旦那と子供と暮らしている彼女が、早起きが辛いと言ったのだ。
何時に起きなきゃいけないの?、と私が聞くと、8時ちょっと前だと。
ちなみに私は6時に起きなきゃいけなかったし、
遠距離通学のクラスメートは4時起きで、子供をベビーシッターに預ける支度をしなければならないとのことだった。
そして早起きが辛いといった同じクラスメートに、
「週末、出かけられなくて、試験の準備をしなければいけないのが辛い」とも言われてしまった。
私が毎週末働いていて、出かけるどころか、試験勉強すらできないことを話してあるにもかかわらず、である。
日本に帰ればいいじゃない / 親に助けてもらえばいいじゃない
私が離婚して、リストラされたり、看護学校在学中もバイトがなかったりで、散々な思いをしていた時に、持てる立場の人たちからよく言われた言葉だった。
24時間、365日の仕事につくまで
30代後半で学校に戻って 准看護学校(後編)
こんなはずじゃなかった… その2 まさかの苦戦!准看護師の就職活動
しかし、である。
こういった状況で、日本に帰った方がよくなるなら、言われるまでもなくとっとと帰っているだろうし、
こんなことになる前に親に頼っていようものである。
それが、帰れる日本の場所と、頼れる親がいて当たり前の人たちには、決してわからないことだったようだ。
彼女らの目には、私が帰れるのにわざと帰らず、
親が差し伸べる手を振り切って、あえてアメリカで、もがいているよう映ったのだろう。
以前は、こうして理解されないことを、ずいぶんと気に病んでいたけれど、
年を取るにつれ、耐性がついたのか、平気にはなった。
しかし、傷つきはしないけど、ムカつく。
レボリューションを起こす元気もなく、かつ、
どうやって、文句をつけにベルサイユに行けばいいのかも,わからないのだが。
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