「子供がいなくていいわね」に、何と答えるか

日々

「子供がいなくていいわね」

この言葉を20代後半を過ぎたあたりから、今に至るまで、

折に触れて子持ちの人たちから言われてきた気がする。

その都度、なんて答えてきたかは覚えていないけれど、

不愉快、とまではいかないけれど、

言われると、心がざわっとするようなフレーズの一つではある。

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例えば、今この瞬間に、そう言われたら私はどう答えるだろうか。

「まあ、そうかもしれないですね。自分の面倒だけみればいいので気楽ですけど、なんだか人間的に欠けているのかな、って気になっちゃうんですよ」

多分、こんな感じで言うと思う。

これは、一言一句、私が偽らず思っていることなのだが、同時に、

どうしてそんなこと人から言われなきゃいけないのかな、という、いらだちも湧いてくる。

また、まさに私が答えたようなことが、

きっと、この言葉を投げかけた人は聞きたかったんだろうな、という気もする。

「ええ!子供いなくて、本当に毎日、自由と幸せに満ち溢れてますよ。自分に全ての時間とお金を使えて、充実した人生を送ってますよ」

なんていうのは、聞きたくないと思うのだ。

別に、「子供がいなくていいわね」という人を責めているわけでもなく、

自分がいざその立場になったら、そうも言いたくなる気持ちもわかる。

また、子供が欲しくてありとあらゆる手をつくしたけれど、

結果として子供ができなかった人などに対しては、決して言わないだろうとも思う。

私が感じるいらだちは多分、その人たちが決して私の人生と、彼らの人生を交換したいとは思えないけど、

それでも「持たざる」私に対して、うらやむというのが、なんだか贅沢すぎる気がするのだ。

理論的にいえば、私は子供を持とうとすれば、持つことができたが、それは客観的にみて、

特に生まれてくる子供本人にとっては、好ましい結果にならないことだった。

子供をもつ機会を死に物狂いで持とうとしなかったことは事実だが、

多くの人だって、そんなに苦労して子供をもっているわけではない。

人生の自然な流れとしてであり、恋愛や就職や他の事などのように、

私には得られなかったものなのだ。

「非正規雇用でいいですね。バツイチでいいですね」とは、まず言われない。

しかし、こと子供となるとそう言われるとこが、

やはり子持ちでない私には、永久にわからないところなのかもしれない。

 

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