一つ前の記事に書いたとおり、
ニューヨークの病院で働いて その②
ニューヨークシティでの仕事が、想定外にあらゆる意味で大変で、
契約期間の3か月の間に、心身ともに強烈なダメージを負ってしまった。
そこまで強烈なインパクトがあれば、
自分の現状を見直さざるをえず、
これまでとは別の方向へ向かう決断を、下すに至るようになった。
まず、一番見直さなければならなかったのは、
あまりの体調の悪さが続いていたので、
現状のライフスタイルについて、どうにかしなければならなくなっていた。
職場のストレス、肉体的なストレスから、
お酒が飲めなくなってしまった。
これまでは、ストレスを飲酒で発散していたのだが、
体が受け付けなくなってしまい、
頭では飲みたい、と思っているのに、
実際に飲んでみれば、体が受け付けなくなってしまったのだ。
とういわけで、図らずも断酒できたわけだが、
極度の心身のストレスにさらされ続けていたわけだから、
体調はさして、よくはならなかった。
次に、前の投稿でホテルに宿泊していた、と書いた。
そこで、現実と直面したのだった。
7年前にNYを離れて以来、
これまでだって決してそうではなかったのに、
外見に一切、気を使わなくなってしまい、
洋服や化粧品などを、ほとんど買わなくなってしまっていた。
健康のために、厳しめの糖質制限ダイエットをしていた時期もあったけれど、
ICUナースの修行をしていた最近の2年間は、
ワインを飲むわ、お菓子は気にせず食べるわ、
ラーメンも食べたいときに食べるわ…
といったように、好き放題な食生活を送っていたのだった。
外見に構わわないから、鏡はアパートのバスルームのみ。
ウエストから下を見る機会は、しばらくなかった。
というわけで、ホテルの全身が映る鏡をみて、
初めて現実をつきつけられたのだった。
鏡には、数年来の不摂生と加齢による代謝の低下で、
見事に崩れた体型の自分が映っていた。
体重計は持っていたけど、何年も使っていたなかったから、
果たしてこの時点で、人生最高体重を更新していたかも定かではなかった。
「これはやばい」、
と、とっさに思ったけれど、とにかく仕事に行くのが精いっぱい、という時だった。
ダイエットを始める余裕などは一切、なかったが、
このニューヨークでの仕事が終わったら、何とかしなければならない、とだけは思った。
そして、思い当たることがあった。
しばらく前から右の膝痛に悩まされていて、
加齢のせいだろうと思っていたが、
体重増加に負うところがおおかったのだろう、とこの時悟った。
そして、膝痛だけではなく、同時期に肘の痛みにも悩まされるようになった。
痛みはそのうち、肩にもあらわれるようになり、
テニス肘、五十肩という、中年おなじみのお悩みを経験する番が、
とうとう自分にも来たのだな、と思った。
お酒も飲まなくなり、
ホテルに泊まるようになってから、ちゃんと眠れるようになったにもかかわらず、
体調の不調は、一向に改善しなかった。
おそらく、テニス肘、五十肩の症状が出てるように、
更年期直前ということが、体調に影響を及ぼしていたのだろう。
ここに来て、これまで散々人から言われてきたが、
全く自分では検討する気がなかったことについて、考えるようになった。
夜勤をやめて、日勤に移る、ということ。
健康のためには、日勤で働いた方がいいと頭ではわかっていたけれど、
業務のストレスや、人間関係の煩わしさが嫌で、
とても日勤をやろうとは、これまで考えられなかった。
しかし、今まで最悪の体調不良に加え、
美容ではなく、健康のための差し迫ったダイエットをする必要があった。
夜勤をしながらのダイエットは、成功させる気がしない…。
というわけで、次の仕事は日勤で応募しよう、と思うに至った。
この7年間ずっと、夜勤でしか働いてこなかったわけだから、
自分でも驚きの決断だった。
中年の危機に向かい 〰身体編

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