1か月前。
今のシアトル郊外での仕事の契約が4月中旬までだったから、
その後、2週間のバケーションを計画していた。
2週間、花がきれいな時期のカナダのバンクーバーで、
のんびりすごしたいな、なんて思っていた。
バケーションの予定をつめるには、
とにもかくにも、次の仕事を決めなければならない。
というわけで、3番目のトラベルナースの仕事を決定すべく、
派遣会社の担当と調整していた。
そんな時だった…
対岸の火事のように見えていた、
コロナウィルスの影響が、段階的に襲ってきた。
シアトルで全米最初のコロナウィルスによる死者が出たということで、
アメリカの中でも、早い段階で自主的な自己隔離が始まった。
マイクロソフト、アマゾンなど錚々たるテック企業のお膝元の町であることから、
州・市当局の要請がなくても、大半のオフィスワーカー達がリモートワークに
移行して、町がいっきにガランとしてきた。
その頃から、トラベルナース業界で求人の異変が生じていた。
コロナウィルス案件、というものが出始め、
通常よりも倍ほどの給料が、提示されていた。
この時、もう少しシアトルに残りたいと思っていたから、
次の仕事もシアトル近郊で探していた。
そして、シアトルでもコロナウィルス案件が出ていたから、
応募した。
しかし通常の倍以上の給料となると、
リスクにも関わらず、競争力が高くなる。
そして採用する側としては、経験があって、
なるべく早く働きに来てくれる看護師をとりたい。
当時私は働けるのは1か月以上先だったし、
トラベルナースの経験も1年未満だったから、
良くも悪くも、コロナウィルス案件の仕事には、
結局採用されなかった。
コロナウィルス案件以外の案件も、
シアトル近郊には出ていたものの、
マネージャーたちが、コロナ対策に追われ始めた時だったからだろう。
応募するものの、採用も不採用なのかも、
返事がなかなかもらえない状態になってしまった。
多少焦りは感じてきていたが、
とにかく選ばなければ仕事はあるだろう、
いざとなったらシアトル以外の場所の仕事も受けよう、
なんて思っていた。
そんな時、今働いている病院のマネージャーから、
今の契約を延長しないか、との申し出を受けた。
意外に思いつつも、ありがたく受けることにした。
今の職場は、私の看護師のキャリアの中で、
ダントツの働きやすい職場で、いっしょに働いている他の
トラベラーたちも(トラベルの仕事をしている看護師)
よく契約の延長をしていた。
私もじゃあ延長しようかな、と思っていたのだけど、
最近、別のトラベラーがマネージャーに延長を申請したところ、
「人手は足りているから」と断られたときいて、
あきらめていたのだった。
そういうわけで、7月中旬まで今いる病院で働くことになった。
そこまでは、いちおう先は見えている。
しかし、それから先がどうなるかは、今の時点で全く見えていない。
それは私だけでなく、世界中のほとんど全ての人が一緒なんだと思う。
一か月前、どれだけの人がこれほどの変化を想像できただろうか。。。
近況 2020年 4月

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