永遠に続くような書類手続きと、
オンライン教材をようやく終わらせて、
後は仕事開始を待つのみ、というところまで
前回の記事で書かせてもらった。
トラベルナース~仕事開始までの手続き
しかし、ここから新たな試練が始まるのだった…。
仕事開始まで1週間を切っても、
派遣会社からも、病院からも何の連絡もない。
というわけで、派遣会社の担当のリクルーターに連絡するが、
「よくあること。金曜日にようやく連絡が来るってケースもこれまで
多かったから心配しないで」
と、たしなめられる。
仕事初日のオリエンテーションはたいてい月曜日にされる。
その前の週の金曜日、ということである。
不安だったが、私はトラベルの案件は未経験だし、
リクルーターがそう言うなら、そんなものなのだろうと、
自分を納得させるしかなかった。
しかし、その金曜日になっても、連絡はなしのつぶてだった。
というわけで、リクルーターをせっつく。
「私が何とかするから心配しないで」
と、言われるものの、何を根拠にそう言っているのかが、
私としてはわからないので、不安は消えない。
だが結局、金曜の午後遅くにようやく病院の担当者と連絡がとれ、
月曜日に、何時にどこに行って、どんな服装で行けばいいか、
という案内を得ることができた。
連絡がついてよかったが、何かもやもやしたものが自分の中に残り、
その予感は正しかったと、後ほど実感することになるのだ…。
それで月曜日の仕事初日に、指定された場所に行ってみると、
派遣されるフロアのマネージャーに迎えられた。
彼女曰く、実は他のフロアのマネージャーで、
私が働くフロアのマネージャーが不在のために、
今のところ臨時で兼任しているとのことだ。
そういえば、日本から電話面接した時に、マネージャーが不在だが、
一週間後に新しいマネージャーが赴任する、と言われたのを思い出す。
しかし、面接してからすでに一か月以上は、その時点でたっている。
嫌な予感がしたが、そういうわけで、連絡が遅れがちなのかとは納得した。
フロアに案内されて、婦長さんに紹介される。
その婦長さんも、私が来ることを事前に知らなかったような感じで、
あきらかに戸惑っている表情をしていた。
新しい職場で仕事を始める場合、
まずIDカードを作るところから始めるのだが、
その手続きも、ままならない。
とりあえず、フロアで働いている日勤の看護師について、
仕事を見学させてもらうことになった。
IDカードはその日のうちに、なんとか作ることができたものの、
今後の予定などは一切告げられず、
とりあえず、また明日同じ時間に戻ってきて、とだけ言われた。
次の日戻って、また同じように職場見学するだけだった。
この時点で、仕事に必須のシステムを使うためのログインIDを
まだもらえていない。
トラベルナースとして働く場合、即戦力として期待されているわけで、
オリエンテーションや職場見学は、数日で終了するのが通常だ。
しかし、2日目の時点で、システムにも入れないし、
今後の予定も告げられない。
3日目も同じように、職場見学に戻ったものの、
相変わらずログインIDもスケジュールももらえず、
不安で仕方がなくなってきた。
担当のリクルーターに連絡するもの、
「私が何とかするから、まかせて」
とだけしか言われない。
しかし、まかしているのに、事態は全く動かなかった。
ネットで調べてみると、こういうケースはたまにあって、
病院がトラベルナースを雇ったものの、
その後に状況が変わり、人手が足りたので、
契約をキャンセルするような時に、
私の今のような状況になるらしい。
そうなのか、とリクルーターを問いただしても、
まともな答えが返ってこない。
ここに来て、なにかものすごく間違っていると気づく。
もし契約がキャンセルされるなら、
新しい仕事を探さなければならないではないか。
生活がかかっているので、必死にリクルーターに食いつく。
すると、信じられないことを告げられる。
「私は病院の担当者と直接に連絡を取れない」
どういうことかと言うと、私の派遣会社は小規模で、
もっと大規模な大手の派遣会社の下請けを、今回しているとのこと。
なので、病院との連絡はその大手派遣会社の担当を通じてでないとできない、と。
それを聞いて、頭にきた。
私はそれまで、自分の担当のリクルーターが直接に病院と連絡を取っていると思っていたのだ。
直接病院と話していたわけでもないのに、
「私が何とかするから、まかせて」
というのは、あまりにも無責任じゃないかと思ったのだ。
2週目になってようやく、ログインIDをもらえたものの、
ログインしようとしても、エラーになってしまう。
そして相変わらずスケジュールがもらえず、
まるで日雇いのように、その日に行ってみないと、
次の日の予定もたたたない、という状態だった。
システムにログインできないということは、
仕事ができないということを意味する。
なのに、気が付くとシフトに入れられていたので、
自分が次の日に職場に戻るときには、
さすがに、ログインできるようにしてもらえているのでは、と望みをかけた。
しかーし、
結局、ログインすることはできず、
ITデスクに問い合わせるものの、修復はできず。
なのに、マネージャーからは、
「それでも働け」と、無理難題をふっかけられたのだ…。(続く)
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