年を取ったと思うとき 2

第二弾は、

お刺身を好き好んで食べるようになった自分がいたとき

母がよく言っていた。

「私も昔は肉が好きで、肉ばかり食べていた。でも、年取ってからはお刺身とか
そういうものしか食べれなくなった」

ふーん、とただ聞いていたけど、自分は絶対そうならないだろうな、と思いつつ。

なぜなら、自分は日本人のくせにお刺身が好きじゃないし、したがって寿司にもあまり
有難みを感じないような人間だったからだ。

私の母に限らず、一般的に年を取るにつれ、脂っこいものや肉などのがっつりした食べ物は受け付けられなくなっていくとはきく。

それと、好みも先祖返りして、洋食が好きだった人でも、年を取っていくにつれ、和食に回帰していくという。

北米に住んで10年余り。

お米に対する執着はあるものの(3日お米を切らすとやっていけないというのを、経験済み)、肉系を中心に洋食、中華が好み。

和食だったら照り焼き、天ぷら、フライ系などのがっつり系をこよなく愛する私。

家族がお刺身が好きだったから、夕食によく出てたから仕方なく食べていたけど、
自分からは決して好き好んで食べるものではなかった。

どんなに新鮮な魚でも、焼いて食べる方が絶対おいしいと信じて疑わなかった。

そんな私だけど、先月ついに事件が起こってしまった。

定食屋で、フライとお刺身定食のチョイスがあって、お刺身を選んでしまったのだ。

それも2回連続。

自分でも軽くショックだった。

母の言葉がこうして裏付けられてしまった。

体調がそんなに悪かったわけでも、胃腸の調子が悪かったわけでもない。

ただ、その時は、どういうわけか、フライよりもお刺身が食べたかったのだ。

…こうして、少しずつ年をとっていくんだろうな。

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