トラベルナース～2番目の仕事へ向けての準備

ホリデーシーズンを親しい人たちと過ごしたい、
ということで、最初のトラベルの仕事はNY/NJを選んだ。

それで次の仕事はさて、どこへ行こうか、と考える段階になった。

ぱっと浮かんだのが、これから冬が深まる中、
雪が降らないところへ行きたいな、ということだった。

さすがにニューオーリンズから帰ってきたばっかりだったから、
南部にはとりあえず、まだ戻りたくない。

となると、カリフォルニア、オレゴン、シアトルなどの、
西部の沿岸沿いが候補にあがってきた。

トラベルナースといえば、カリフォルニア。
カリフォルニアといえば、トラベルナースと、
カリフォルニアは人気の仕事先だ。

カリフォルニア自体そもそも観光地になるような、
魅力的な場所であることも、もちろんなのだが。

トラベルナースの業界では、とにかく給料が高く、
稼げるということで有名なのだ。

また州の規定で、看護師一人あたりの患者の数が規制されている。
（カリフォルニア州以外でも、いくつか別の州も同様の規制があるみたいです）

そういうわけで給料も高く、働きやすく、気候もよい、となると、
誰もが働きたがるということになる。

人気があるということは、仕事を得るための倍率は高く、
買い手市場なわけで、そうなると必然的に経験があって、
能力の高い看護師から雇われることになる。

トラベルナースとしてはたった3か月の経験しかない私としては、
競争力がほとんどないわけだ。

なのでカリフォルニアに挑戦するのは、
もう少し経験を積んでからの方がいいのでは、と判断した。

そうなるとオレゴンがワシントンに絞られ、
一度シアトルで働いてみたいな、と思ったので、
その旨、派遣会社に希望を出した。

これまでの記事で書いたように、
最初に選んだ派遣会社と問題があったので、
別の派遣会社に移っていた。

そうなると、また悪夢のような書類手続きの連続と、
昔の上司たちを再び信用調査の依頼で煩わせることになってしまうので、
げんなりした。

しかし、あまりにも嫌な経験をした後だったから、
割り切って取り組むことにした。

書類手続きと並行して、
ワシントン州の看護免許の取得にも取り掛かった。

こちらも指紋を取りに行くなど、
毎度同じ手付きの繰り返しでうんざりするが、
自分の好きでいろいろな州で働こうとしているのから、仕方ない。

ルイジアナ州やカリフォルニア州の時とくらべて、
だいぶスムーズに簡単に取得できたので、よかった。

書類手続きをしながら、派遣会社が紹介してくれた
シアトル近郊の病院のマネージャーと電話面接する。

幸い、最初に電話面接した病院が早々に内定をくれ、
私の方も好印象だったので、次の仕事先として決めることにした。

いろいろな面で難航した最初の仕事に比べて、
今回はここまで、かなり順調にいっている気がした。

そして、実際にその後も格段にスムーズに進んでいくのだった。

シアトルまでは、また自分の車の運転で行くことにした。

過去にフロリダからシアトルまで運転したことがあるのだが、
シアトルに入る前に、かなり険しい山道が続いたのを、
忘れることはできなかった。

当時は夏場だったが、今回は冬である。

3年間苦楽をともにしてきた愛車はRV車だったが、
約20年落ちと高齢で、いろいろガタが来ているところだった。

いずれは新しい車に買い替えたいところだったが、
借金を完済したばかりだったから、
大きな額のローンを抱えるのには、抵抗があった。

車の買い替えは、できれば大方のキャッシュを貯めるか、
せめて頭金ぐらいは確保してから…

そう思っていたけれど、長距離ドライブを前にして、
愛車が距離と冬の山道を耐えれるかどうか、査定してもらう必要があった。

その結果、まあ今回シアトルまで行けないことはないが、
その後、しばらく乗っていくつもりなら、数十万単位の部品の交換が
何回か必要になってくる、とのことだった。

こういうライフスタイルを送っているから、
次の車もRVがいいなと思っていた。

それで、査定をお願いしていたディーラーさんの所に
5年落ちの日本車のRVがあるという。

早速値段を聞いて、手の届く範囲だったから、
試乗させてもらうことになった。

迷ったし、正直、好きではないメーカーの車だったので、
微妙だった。

でも試乗して全く問題がなかったし、
このチャンスを逃してしまったら…という、危機感もあった。

アメリカではカーディーラーは、押しの強い人の代名詞という感じで、
一度ディーラーに車を見に行って、連絡先を渡そうものなら、
夜中にも電話がかかってくる、というイメージがまかり通っているのだ。

日本人の中でも、「Noと言えない」タイプなのに、
そんなディーラーに捕まったなら、欲しくない車も買わされてしまうのでは、
という恐怖に常につきまとわれていた。

（あくまでイメージということで…そうじゃないディーラーさんも現実に
いっぱいいらっしゃると思うので、こういう書き方してごめんなさいm(__)m）

査定をしてもらったディーラーさんからは、
その時の車を含めて、過去2回購入したことがあるので、
抜群の信頼があった。

そういうわけで、決断して買い替えを決めることにした。

納車は2週間後ということで、今度は車関連の書類手続きに忙殺されることになった。

年末年始をはさみ、最初の仕事のラストスパートをかけながら、
気が付くと、シアトルへ向かう日になっていたのだった。

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