アメリカの出会い系サイトで詐欺にあいそうになったこと (後編)

NY

長くなったので、前半、後半に分けました。

何かが違う…

完璧な相手で、相手は毎日、丁寧なメールを送ってくれる。

ただ、メールの文面や内容がなんとなく、自分と合わないな、と感じるものがあった。

決定的だったのは、しばらくメールのやり取りがあった後、電話で話してみましょう、ということになって、

電話をすることになったのだが、声や、しゃべり方があまり好きになれないようなタイプだったのだ。

そして、会話もメール以上に、なにか、しっくりいかないような感じだった。

その後も、向こうからは、変わらずに熱心に連絡があったし、

私としても、年齢や子供のことなどの条件の良さに諦めきれないものを感じていた。

今までも、自分自身がたいしたものでもないくせに、全く当てにならない直観や、感覚のせいで、

「この人だったら私を幸せにしてくれただろうに」、といった男性たちを選んでこなかったのだ。

なので、今回はそういった過去の過ちを正すチャンスなのではないかと、

とにかく、その彼とは連絡を取り続けてみようと思うことにした。

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マレーシア出張

ある日、彼がオランダから、マレーシアに出張すると、メールで知らせてきた。

ああ、そうなんだ。どれぐらいの期間になるの?

と特に、不思議に思うこともなかったので、普通にこちらは返信した。

すると、数日後、こちらが全くたずねた訳でも、何でもないのに、

オランダからマレーシア行きの、Eチケットのコンファメーションのメールのコピーが送られてきたのだ。

これには ??? という感じで、その時は、彼の意図が全く分からなかったのだが、

「ああ、そういうことだったのか」と、しばらくしてから判明することになる…

とにかく、その場では、

ビジネスクラスで行くんだ、いいね。

なんて返信をしたような気がする。

そして航空券の日付通りの日に、マレーシアに出発すると連絡があり、

半日後ぐらいに無事に到着したとのメッセージを受け取る。

電話もマレーシアに着いてからも、かかってきたのだが、

オランダにいる時もそうだったのだが、グローバルプランに加入しているとのことで、NYの携帯の番号からだった。

それで、プレゼントしたいものがあって送りたいから、住所を知らせてくれ、と言ってきた。

もうその時点で1か月以上、ほぼ毎日、連絡を取り合っていたし、

何かマレーシアで珍しいものでもみつけたのかな、と特に不審に思うことはなく、私は彼に住所を告げた。

「すぐに届くから、楽しみにしてて」

と言われ、私はてっきりマレーシアから来るものとばかり思っていたから、

せいぜい1週間後ぐらいだろうと、踏んでいた。

しかし、翌々日に、私は近所の花屋から、花瓶に入ったバラとチョコレートを受け取ったのだった。

キタ━━━(゜∀゜)━━━ !!!!!

電話で声を聞いたとき。

Eチケットのコピーを送ってきたとき。

それ以上の違和感を、このプレゼントを受け取った時、私は痛烈に感じた。

その感覚は、結果として正しかったのだが、

その時はまだどうしてなのかもわからず、

相変わらず、自分はどうして自分を好きになってくれる人に対して、

素直に喜べないのだろう、と自分が嫌になったりもしていた。

一応、お礼のメールを出し、しばらくはまた、普通に連絡を取り合っていた。

マレーシアの仕事がトラブル続きで、なかなか大変で、

会社の資金繰りが難航している、とかそんな内容のメールが届くようになった。

そして、その時はついに来た。

「現地の事務所のパソコンが壊れて買い替えなきゃいけないくて、アメリカのオンラインサイトに頼んだのだけど、

マレーシアからだからなのか、買えなかった。

必ずお金は払うから、立て替えてパソコンを買って、マレーシアに送ってくれないか」

そういった、メッセージが来たのである。

これを見た時の私は、まさに、キタコレ、という半ば、歓喜に満ちた感情が湧いたのだった。

ああ、私が感じ続けてきた、違和感の正体はこれだったんだ。

私は間違ってなかったんだ。

詐欺だったのだ、と。

今までもやもやしていたもの、胸のつかえがようやくおりた、

といったような感じだった。

その後は…

そのメールを境に、私は以降、着拒やメールブロックするわけでもなく、

ひたすら向こうからの連絡を無視し続けた。

2週間ぐらい、メールや電話もかかってきたけど、

向こうも次のターゲットを探すようにしたのか、連絡は止まった。

私に初めて連絡したときから、1週間後くらいに

「もう他の人に連絡を取る必要はない」言って、

彼はとっくに、知り合った出会い系サイトのプロフィールを削除していた。

きっと、また別の名前、写真を使って、違うアカウントでプロフィールをアップするのだろう。

Eチケットのコピーを送りつけてきたのも、以前、だました相手から、

「本当に出張しているのかの、証拠を見せて」

なんて、言われたので、先回りをしたんじゃないかとも思う。

ともあれ、実際、だませたところで、貧乏な私からはさほど搾れるものもなかったと思うが、

それでも、被害にはあわずにすんで、素直にほっとはしている。

住所と本名も知らせてしまったのだが、今のところは何も被害にはあっていない。

しかし、その後、急激に出会い系サイトへの興味はうすれ、

以降、活動もせずに放置するようになってしまった。

懸念の、俳優さんとの妄想の件も、最近はだいぶ落ち着いてきて、

現実・妄想ともども、枯れた人生を送る日々となっている…

 
 

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コメント

  1. Burt より:

    あぶなかったですね~。
    あなたは正気です。